投信・預金/資産運用 解説・用語集

ロング・ショート運用

ロング・ショート運用とは、買い(ロング)と売り(ショート)の両方のポジションを保有することで市場全体の動きを抑えつつ収益の獲得を狙う投資手法を意味する。伝統的な資産運用の手法とは異なる「オルタナティブ投資」の1種である。

例えば株式の場合においては、現在の株価がPER等の指標から見て割安な株式(バリュー株)に買い(ロング・ポジション)を入れ、反対に現在の株価が割高な株式に対しては売り(ショート・ポジション)を入れることになる。さらに、市場全体の動きを鑑みて、上げ相場と判断すればロングポジションを広げ、下げ相場と判断すればショートポジションを広げて利益増を狙うタイプのファンドもある。ただし、完全に目論見を外して買った銘柄が下げ、売った銘柄が上昇していく可能性もある。その場合には大きな損失を出す可能性もある。

また、ロング・ショート運用の1種で半々の50%50%にし銘柄を広めに設定することで、市場全体の動きに左右されにくくし、個別銘柄の特有の動きから収益を獲得する「マーケット・ニュートラル運用」というのも存在する。個人投資家としては、ロング・ショート運用を謳う投信・ファンドは大きな収益が見込める半面、損失も大きくなる可能性があるためハイリスク・ハイリターンの投信という認識を持てば問題ない。