投信・預金/資産運用 解説・用語集

ライフ・サイクル・ファンドは2つのタイプがある!?

ライフ・サイクル・ファンドとは、個人投資家が自分の年齢(退職までの期間)や子供が自立するまでの期間などの、個人のライフサイクルに合わせて、リスク許容度とリターンの期待度が異なるファンドを選択できるように設計された投信を意味する。

代表例には確定拠出年金などが挙げられる。例えば、30歳代であれば単純計算で退職までに30年の期間があるため長期の運用が可能であり、かつ収入が確保されている可能性が高いためアクティブ運用の商品を多く選択する。一方で、50~60歳代であれば退職まで期間が短いか退職しているため、安定運用の商品を多く選択するといった具合だ。

また、ライフ・サイクル・ファンドは2つのタイプに分けられる。1つが「スタティック・アロケーション型(Static Allocation:静的割り当て)」で、これは個人投資家が自分が許容できるリスクと、それに応じたリターンを判断してファンドを選択することになる。大抵は株式型債券型インデックス型などが投資信託会社から用意されている。

もう1つが「ターゲット・イヤー型(Target Year:目標年次)」で、ターゲットとなる年次、例えば退職予定の年次などに基づいて、その年まで徐々に自動的にリスク資産の配分が減少する。実際には自分の退職時期に近い人用に投信会社が用意した幾つかのファンドから、自分で選択することになる。

2つのタイプで、どちらが有利かということはなく、自分の特性に合ったものを選べば問題ない。ただ、スタティック・アロケーション型の場合には、株式市場の動向などを睨み上昇相場に乗ることもできるため、相場環境に一定程度の注意が払えるなら、スタティック型の方が有利ともいえる。しかし、確定拠出年金などはWEBから投信の乗り換え(スイッチング)が可能だが、指示してからタイムラグがあるため、それも計算する必要があるため注意が必要だ。