グローバル好配当株オープン / 大和住銀投信投資顧問

大和住銀投信投資顧問・グローバル好配当株オープン
オススメ度:
1
運用会社:
大和住銀投信投資顧問
商品名:
グローバル好配当株オープン
地域/決算:
海外 / 毎月分配型(年12回)
対象資産:
株式
基準価額:
3,998円(2012年12月21日付け)
手数料:
0%(申込手数料 ※SMBC日興証券) 1.08%(信託報酬)

大和住銀・グローバル好配当株オープンは分配金が0円になるのも間近?

この投信は、世界各国にある企業の中で高配当の株式に投資し分配金を出している。世界主要国と謳っているが、地域は北米・欧州・アジアとオセアニアを3分の1ずつ配分して投資している。他社と異なり、エネルギー関連・公共インフラ関連企業が中心ではなく、銀行・食品・素材と幅広く投資している。過去1年の分配金履歴を振り返ると毎月10円を出している。明らかに少額だが、さらに過去まで遡ると2011年中は40円、2010年中は60円で、1年スパンで減配されていると分かった。このままでは無配(0円)も間近だ。

大和住銀グローバル好配当株オープン・基準価額及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、2011年から4,000円を割り込み、その後も持ち直す気配は見られない。さすがに2012年に入って減配した効果もあり、基準価額の下落は一旦は止まって見えるが、減配なしでは基準価額の維持が困難ともいえる。また、減配した分だけ累積投資額の伸びが弱まっている。これではジリ貧状態だ。

純資産も2010年から減少し、現在の1000億円前後の水準は2010年時の4分の1、ピークの2007年の7分の1という燦々たる状況だ。このまま個人投資家が離れていけば、基準価額を維持するために、やはり分配金を無配に持っていくしかなさそうだ。

大和住銀投信投資顧問・グローバル好配当株オープン・国別上位構成銘柄

組み入れている株式の比率だが、地域で見れば北米・欧州・アジア/オセアニアで比率を3分割しているが、単一国ではアメリカが30%とダントツのトップ、イギリス・香港・オーストラリアが10%と次いでいる。他社が米国への投資比率が50%を超えているものもあり、その点を考えれば控えめな投資比率ともいえる。業種でも他社と異なり、インフラ関連ではなく銀行がトップで、資本財・食料品関連の比率が高い。ここまで分散されていると、ファンドマネージャーの腕への依存度は高そうだ。

個別銘柄でトップ比率は欧州の「WEIR GROUP」となっている。同社は世界70カ国に展開し純利益も300億ユーロを稼ぎ出し、1万人以上の従業員を抱える大企業だ。自社による石油・天然ガスの採掘から、電力・ガスの供給まで一社で行っている。その他、日本でも知名度が高い米国の製薬会社「ファイザー」、こちらも日本で相応に知名度が高い投資業務のBNPバリパなどが名を連ねている。

イギリス経済の経済指標

この投信で米国・香港に次いで投資比率が高く、日本のニュースでは馴染みが薄い英国経済の現況と見通しを記述する。現在のイギリスは、ロンドン五輪の影響で2012年の7-9月期こそ外需で大きくプラスになったが、2012年後半から2013年前半までは再びマイナスに戻る公算が高い。特に鉱工業の景況感がマイナスで、企業は3ヵ月後も厳しいと考えており、内需を牽引すべき消費者マインドもマイナス10%と意欲が薄い。それもそのはずというべきか、失業率が8%と高く、リーマンショック時の水準から改善されていない有様だ。これでは先行きが暗いのも納得できる。ロンドン株式市場は堅調だが、実体経済がこれでは、イギリス企業の株式の成長性には大きな疑問符が付く。

次に、他社の海外株式型の投資信託(純資産ランキングで上位)と基準価額・手数料・信託報酬・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)・分配利回り等を比較した。加えて、基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。 計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※増減率は基準価額が1年前から何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。

商品名 ピクテ
グローバルインカム
株式ファンド
ピクテ
新興国インカム
ファンド
野村ドイチェ
高配当インフラ株
レアル
大和
グローバル高配当
オープン
野村
グローバル高配当
プレミアム
基準価額 4,347円 4,536円 8,178円 3,998円 11,079円
増減率 -4.5% +0.4% -4.0% +13.3% +8.9%
手数料 2.0% 2.0% 3.5% 0% 4.0%
信託報酬 1.10% 1.15% 0.83% 1.08% 0.88%
信託財産
留保額
0% 0.5% 0.5% 0% 0.5%
分配利回り 12.7% 18.7% 18.2% 1.9% 12.1%
3年分の
利益額
361,079円 535,738円 507,367円 57,645円 318,527円
100万で3年運用
※基準価額
増減考慮
1,231,966円 1,546,395円 1,392,649円 1,512,912円 1,609,064円
最終予想
利回り
7.2% 15.6% 11.6% 14.8% 17.1%
海外株式型投資信託の比較表(ピクテグローバルインカム株式ファンド・ピクテ新興国インカムファンド・野村ドイチェ高配当インフラ レアル・大和グローバル高配当オープン・野村グローバル高配当プレミアム)

上図で「大和住銀グローバル好配当株」を比較したが、まず目に付くには1年前の2011年12月の3,528円から2012年12月まで基準価額が13%も上昇している点だ。これは市場環境が2011年の欧州債務問題で世界的に株安に陥った時よりも株価が改善しているのもあるが、前述した分配金を減額したのが大きく寄与しているのだろう。前掲のチャートの流れに反して、数字だけ見れば憂愁だ。一方で毎月の分配金は10円のため、分配利回りは無いに等しい状況だ。ただ、基準価額が上昇しているため、総合した最終予想利回りでは14%と高利回りになった。ただし、分配金が0円になるのも間近と考えれば、2013年・2014年と時を経ると、10%の利回りを維持できるかできないかという線が妥当だろう。

結論としては、近々の数字は悪くないが、あまりオススメはできそうにない。というのも、まずは純資産の目減りが顕著という点が挙げられる。あくまで分配金の原資は純資産にあると考えれば、純資産の減少が止まらない今では、分配金が0円になるのも時間の問題といえる。また、基準価額の上昇だが、これも分配金を減配したのが寄与しているだけで、これから大きく上昇する可能性は低いためだ。この投信には、完全に解決するのは不可能とまで言われる債務問題がある、欧州の株式が30%を占めている。また、地域を3分割しているのはリスクヘッジには有効だが、逆に、これから大きくパフォーマンスを上げるためには、米国・アジア・欧州が軒並み好景気(=世界的に好景気かバブル)になる必要がある。一国のみならず世界的にとなると、現状からすれば難しいだろう。やはり、これからの購入はオススメできそうにない。