トヨタグループ株式ファンド/ 三井住友アセットマネジメント

トヨタアセットマネジメント/トヨタグループ株式ファンド
オススメ度:
4
運用会社:
三井住友アセットマネジメント(旧トヨタアセットマネジメント)
商品名:
トヨタグループ株式ファンド(トヨタG)
地域/決算:
日本 / 年1回
対象資産:
株式
基準価額:
18,245円(2013年5月9日付け)
手数料:
1.5%(申込手数料 ※カブドットコム証券) 0.69%(信託報酬)

トヨタグループ株式ファンドは円安を背景にしたトヨタなら!

この投信は、株式を上場しているトヨタ自動車及びグループ会社に投資し、その配当金(一部は売買益)で運用している。基本的に50%はトヨタ自動車、残りの50%はグループ会社に投資している。また、運用会社は、2013年4月よりトヨタアセットから、同社を吸収した三井住友アセットに変更された点に注意したい。

過去の分配金履歴だが、年1回で2012年は180円、2011年は100円、2010年は60円であった。株価と配当に左右されるため振れ幅は大きい。

トヨタグループ株式ファンドの基準価額(基準価格)及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、さすがにトヨタ自動車への投資比率が高いため、同社の株価に近い動きをしている。そのため2012年秋からのアベノミクス・黒田日銀の金融緩和を契機に大きく上昇している。現在はスタートの1万円も軽く超えている。累積投資額では2万円となっており、リーマンショック前に購入した人も含み損は無い水準まで回復している。こここからは未知の領域になるが、トヨタが円安を背景に業績を伸ばす限りは、累積投資額でリーマン時の25,000円は狙える位置にはある。

純資産だが、ほぼ基準価額の動きと連動していることから、ほぼ運用で資産が増減しているだけで、新規の個人投資家の流入は微々たるものなのだろう。この点からは長期での買いも悪くなさそうだ。

トヨタグループ株式ファンドの上位構成銘柄及び業種比率

次に、この投信が組み入れている株式銘柄だが、冒頭でも述べた通り、トヨタ自動車を含めてトヨタグループの企業が並んでいる。業種比率でも輸送用機器が90%と大半を占め、僅かに卸売り・機械・電気機器が含まれている。

個別銘柄に目を向けると、トヨタ自動車はさて置くとして、「デンソー」「アイシン精機」といった自動車関連のパーツを製造している企業から、軽自動車やトラックの製造販売をしている「日野自動車」「ダイハツ」にも投資している。また、自動車関連以外では、過去に経営危機に陥ったミサワホームのような住宅ハウスメーカーも組み入れられている。どの企業も円安(住宅関連は消費増税前の特需)を見込んで株価は2012年から上昇している。

トヨタ自動車・アイシン・デンソーの株価及び燃料電池車など

今後の見通しだが、この投信で投資比率の高い企業の株価は、2012年までの数年は一定のレンジを行き来していたが、2012年末から円安による業績拡大期待で株価は上昇してきた。特にトヨタは、経済アナリストの予想する営業利益が上方修正される度に株価も上昇し、2012年3月期の決算は期待を裏切らない決算を出した。さらに同社の2013年の想定為替レートは90円と控えめで、2013年の為替が総じて90円を超えていれば、さらなる上昇も期待でき、この投信にも大きくプラスに働く。

ただ、自動車の需要は先進国は頭打ちで新興国頼りで、為替以外での業績拡大には一抹の不安もある。しかし、トヨタの場合は2013年にBMWと燃料電池車について提携し、2015年には商用車をリリースする予定だ。電気自動車は節電傾向から敬遠されがちだが、水素で走る究極のエコカーである燃料電池車が普及すれば、先進国の需要も掘り起こせる。長期でも更なる業績拡大は期待できる。

次に、他社の日本株で特定業種に投資する投信(純資産ランキングで上位)と、基準価額・手数料・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)分配利回り等を比較した。また、分配金のうち実際にファンドの収益が何%かも投信の健全性として比較した。さらに基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※増減率は基準価額が1年前から何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。信託財産留保額は投信を解約時に発生する約0.5%の費用

商品名 トヨタグループ
ファンド
ニッセイ
日本勝ち組
大和
金融新時代
損保ジャパン
グリーン
大和
デジタル情報
基準価額 18,245円 15,312円 5,991円 9,006円 4,134円
増減率 +83.6% +69.8% +102.9% +61.8% +37.9%
手数料 1.5% 1.5% 3.0% 0% 0%
信託報酬 0.69% 1.00% 1.52% 1.50% 1.52%
分配利回り 0.3% 0.3% -1.5% -1.5% -1.5%
3年分の
分配利益額
-6,103円 -5,815円 -75,600円 -50,000円 -45,600円
分配金と収益
比率
\180=\180
(100%)
\200=\22
(11%)
- - -
100万で3年運用
※基準価額
増減考慮
6,187,281円? 4,889,324円? 8,283,296円? 4,188,384円? 2,576,302円?
最終予想
利回り
83.5%? 69.7%? 102.3%? 61.1%? 37.0%?
日本の特定業種に投資する投資信託の比較表(トヨタグループ株式ファンド・ニッセイ日本勝ち組・大和 金融新時代・損保ジャパン グリーン・大和デジタル情報)

上図で「トヨタグループ株式ファンド」を他社投信と比較すると、まずは基準価額が1年前の2012年の同月の9,935円から2013年現在の18,245円まで80%以上の驚異の上昇をしているのが分かる。これは他社投信と比較しても非常に優秀で、日経平均が同期間で約60%の上昇と考えると、その意味でも優秀な数字だ。手数料は0%ではないが、信託報酬も0.69%と安価で悪くない。ファンドマネジャーとしては、新しい銘柄を探す手間はなく、一定の銘柄の投資比率を動かすだけで済むのだから当然かもしれないが。。。また、分配利回りは0.3%と低いのだが、これは分配金が年1回のためで止むを得ない。分配金の原資が純資産から削ったものではなく、ファンドの利益から100%出ている点では安心だ。分配金よりは基準価額の上昇で資産増、利益を出す投信と考えた方が良いだろう。

さて、以上を加味した100万円で3年運用のシミュレーションは、100万円が600万円になる計算になったが、これが実現する可能性はゼロに近いだろう。そんなことになれば、日経平均が3万円近い数字になってしまう。最終予想利回りも同様に眉唾ものだ。これからの購入なら、利回りは良くて10~20%、悪ければ数%かマイナスになる可能性も十分にある。

結論としては、これからの購入となると、2012年から2013年末のようなパフォーマンスは望めないが、分配金は少なからずあり、トヨタの業績は今後も円安が続く限りは期待は持てる。チャートを見ると、かなり高い位置ではあるが、長期という視点なら悪くはないと言えそうだ。ただし、当然ながら、突発的な経済事象によって円高になる可能性はある。特に欧州問題、米国の債務問題からの国債格下げ、中国経済の予想以上の失速などなど。。。そうなると我慢の時はあるだろうが、長期の視点ならいつかは挽回の時があるはずで、そこを見逃さずに解約できるなら悪くないはずだ。また、株式取引には少し抵抗がある人にも、投信でトヨタに投資できる意味では使い勝手があるだろう。