ファンド・オブ・オールスター・ファンズ/ 三菱UFJ投信

三菱UFJ投信/ファンド・オブ・オールスター・ファンズ
オススメ度:
2
運用会社:
三菱UFJ投信
商品名:
ファンド・オブ・オールスター・ファンズ
地域/決算:
日本 / 年2回
対象資産:
株式
基準価額:
9,731円(2013年5月9日付け)
手数料:
3.0%(申込手数料 ※スルガ銀行) 0.95%(信託報酬)

ファンド・オブ・オールスター・ファンズは縮小し過ぎて今からでは!

この投信は、日本株運用で実績のある5つのファンドに投資し、その運用益で運用するという一風変わった投資方針をとっている。投資対象としているのは、自社である三菱UFJ投信以外には、フィデリティ、ゴールドマンサックス、キャピタル・インターナショナル、JPモルガンと外資系の企業が並ぶ。さて、過去の分配金履歴を振り返ると、年2回の決算だが2009~2013年までは0円であった。どうやら分配金はアテにすることはできそうにない。

ファンド・オブ・オールスター・ファンズの基準価額(基準価格)及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、直近は全体的な株高基調を受けて5,000円台から10,000円近辺まで上昇した。過去3年は参考指標のTOPIX(東証株価指数)に劣るパフォーマンスだったが、今回のアベノミクス相場では全体を上回る上昇は果たせている。

その一方で、純資産は設定スタートした2000年の1,200億円から、まったく増加する気配が見られずに、完全に縮小している。各証券・銀行を含めて改めて販売する気は無いようだ。また、ここまで、減少すると突発的なマイナス要因での変動が大きくなる危険性も認識しておきたいところだ。

ファンド・オブ・オールスター・ファンズの各ファンドの上位構成銘柄及び業種比率

この投信が組み入れている5つのファンドだが、比率ではJPモルガンとゴールドマンで50%を占め、残りを3等分している。高比率の2ファンドは、前者がマザーズ市場等に上場するベンチャー企業にも投資し、後者は中小型株の値動きの激しい銘柄に投資しており、いずれもアクティブな運用をしているファンドだ。

さて、個別のファンドを見ていくと、まず3等分されている三菱UFJ・フィデリティ等は、時価総額の大きい大企業への投資比率が高いのが分かる。その中には重複する銘柄も存在しており、例えばトヨタ自動車・ホンダを筆頭とした輸送用機器、メガバンク3行を中心とした金融株が重複している。これらの銘柄に投資していることからも、この投信の基準価額が株式市場全体の株価指数を表すTOPIXと似た動きをするのは納得できる。

一方でアクティブ運用をしている2ファンドに目を向けると、ゴールドマンは横浜銀行・ふくおかフィナンシャルといった財務内容が比較的健全な企業への投資が見受けられ、JPモルガンはバイオ株ブームの筆頭であるナノキャリア、不動産ブームに乗るべくレーサム・ケネディクス、インフレ期待で含み資産の評価益増が見込める東京都競馬など、2012年末からの株の大相場の流れに乗った構成となっている。こうしてみるとファンド全体のバランス感は絶妙に見える。

次に、他社の日本株で特定業種に投資する投信(純資産ランキングで上位)と、基準価額・手数料・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)分配利回り等を比較した。また、分配金のうち実際にファンドの収益が何%かも投信の健全性として比較した。さらに基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※増減率は基準価額が1年前から何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。信託財産留保額は投信を解約時に発生する約0.5%の費用

商品名 トヨタグループ
ファンド
ニッセイ
日本勝ち組
大和
金融新時代
損保ジャパン
グリーン
三菱UFJ
オールスター
基準価額 18,245円 15,312円 5,991円 9,006円 9,731円
増減率 +83.6% +69.8% +102.9% +61.8% +65.6%
手数料 1.5% 1.5% 3.0% 0% 3.0%
信託報酬 0.69% 1.00% 1.52% 1.50% 0.95%
分配利回り 0.3% 0.3% -1.5% -1.5% -1.0%
3年分の
分配利益額
-6,103円 -5,815円 -75,600円 -50,000円 -63,500円
分配金と収益
比率
\180=\180
(100%)
\200=\22
(11%)
- - -
100万で3年運用
※基準価額
増減考慮
6,187,281円? 4,889,324円? 8,283,296円? 4,188,384円? 4,478,290円?
最終予想
利回り
83.5%? 69.7%? 102.3%? 61.1%? 64.8%?
日本の特定業種に投資する投資信託の比較表(トヨタグループ株式ファンド・ニッセイ日本勝ち組・大和 金融新時代・損保ジャパン グリーン・ファンド・オブ・オールスター・ファンズ)

上図で「ファンド・オブ・オールスター・ファンズ」を比較したが、基準価額が1年前の2012年の5,876円から2013年現在の9,731円まで60%近い上昇をしている。基準価額の項での記述したが、その間の東証株価指数(TOPIX)が60%の上昇と考えると、一応は指数以上のパフォーマンスを実績となっているのは分かる。しかし、他社の同型投信と比較すると物足りない。この点、前述した通り、ある程度は成長・値幅が狙える株式銘柄以外にバランスを整える銘柄(主に大企業の株式)を入れているファンドを組み込んでいるため、納得せざるをえないと言える。手数料は3.0%と高いが、信託報酬は0.95%と安価だ。5つのファンドにファンドオブファンズの形式で投資しているわりには安価に抑えられている。また、分配金が0円のため分配利回りは諸経費の分だけマイナスとなる。以上を加味した最終予想利回りでは約65%と高い利回りとなった。しかし、他社投信と同様に、2014年以降も同様に上昇するとは考えにくい。日経平均・トピックスから考えて、今からの購入なら2013年中は10%で上出来、最悪はマイナス20%は見た方がいいか。。。

結論としては、決して悪くはない投信といえる。全てが株式への投資のため厳密な分散投資ではないが、相応に銘柄が散らされている点で評価できる。基準価額を改めて見ると、実は横バイに近い時期もトピックスと連動はしているが、地味に上回るパフォーマンスをしているのも良い。ただ、いかんせん純資産が減りすぎており、このまま減少すればファンドの運用に悪影響がありそうだ。決して悪くはないが、純資産の面から強くはオススメできない。