フィデリティ・ジャパン・オープン/ フィデリティ投信

フィデリティ投信/フィデリティ・ジャパン・オープン
オススメ度:
2
運用会社:
フィデリティ投信
商品名:
フィデリティ・ジャパン・オープン
地域/決算:
日本 / 年2回
対象資産:
株式
基準価額:
8,877円(2013年3月25日付け)
手数料:
3.0%(申込手数料 ※野村證券) 1.50%(信託報酬)

フィデリティ・ジャパン・オープンは指数よりも低いパフォーマンスでは!

この投信は日本企業の株式に投資し、その配当や売買益等で運用している。世界に跨る調査網を活かして投資先の企業を選定して云々と目論見書には記載されているが、基準価額は市場全体を表す指数である東証株価指数(TOPIX)に連動している。取り立ててオリジナリティのある動きをする投信ではない(市場が盛り上がれば上昇し、盛り下がれば下落する)点は、あらかじめ記載しておく。また、過去の分配履歴を振り返ると、2008年から2013年現在までは分配金は0円だ。ただ、2007年3月には500円、2007年9月には350円を出していた歴史もある。

フィデリティ・ジャパン・オープンの基準価額(基準価格)及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、2009年から長らく7,000円近辺を推移してきた。近々では2012年末からは安倍ノミクス相場で上昇に反転している。ただし、これはトピックスに連動している動きで、この投信が特に素晴らしいパフォーマンスを示しているわけではない。累積投資額(分配込みの基準価額)は、現在は分配金が出ていないが、過去に出ていたことから基準価額とは離れた位置を推移しているが、連動した動きをしている。

純資産は1999年をピークに減少傾向に入っている。特に増加する気配も見られず、販売会社・個人投資家共にスルーされている投信といえそうだ。

フィデリティ・ジャパンオープンの上位構成銘柄及び業種比率

この投信が組み入れている株式だが、市場別では東証1部が90%と大半を占めている。業種別ではトヨタ・日産等がカテゴライズされる輸送用機器がトップだが、僅差で電気機器・銀行業が続く。いずれも日本を代表する時価総額で上位の企業が属する業種が並んでいる。

個別銘柄では銀行の三井住友FGがトップで、2番手が「ミスミグループ」となっている。あまり聞きなれない企業かもしれないが、主に工場等で導入される機械のパーツや、自動車等の輸送機器のパーツの製造・販売で有名だ。次いで業種でも高い投資比率だった自動車の日産・トヨタ・ホンダ、オランダの資産運用会社を買収し海外進出にも積極的なオリックス等の大企業が名を連ねている。

今後の見通しだが、2013年春現在で日経平均で13,000円目前、トピックスで1,000ポイントを上回る株価の状況では、証券会社のストラテジストからは日経平均の上値は15,000円といった声も聞かれる。ここまで来ると上を意識したくはあるが、過去10年で長らく揉みあい、上値にもなってきたのが現在の水準でもある。ここからは、むしろ下を意識した方が資産防衛の面では賢明といえる。特に10,000円割れ水準までは覚悟しておきたいところだ。

次に、他社の日本株型の投資信託(純資産ランキングで上位)と、基準価額・手数料・利益(利益=分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額)分配利回り等を比較した。また、分配金のうち実際にファンドの収益が何%あるかも投信の健全性として比較した。

さらに基準価額の増減も加味して3年後に100万円が赤字か黒字か?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の増減が今後3年間も繰り返し、分配金も現状維持と仮定した。計算上は「前年比で基準価額がマイナス5%なら、1~3年後も5%ずつ減額すると仮定し、3年分の分配金を足すと元金100万円はプラスか?」※増減率は基準価額が1年前から何%下落したか?を表す。一般的な騰落率とは異なる数値。信託財産留保額は投信を解約時に発生する約0.5%の費用

商品名 フィデリティ
日本成長株
ファンド
野村
日本ブランド株
レアル
野村
日本高配当株
通貨セレクト
JPM
ザ・ジャパン
フィデリティ
ジャパン
オープン
基準価額 12,522円 9,405円 14,442円 36,517円 8,877円
増減率 +21.3% +3.8% +44.4% +59.3% +23.1%
手数料 2.0% 3.0% 3.5% 0% 3.0%
信託報酬 1.53% 0.88% 0.88% 1.70% 1.50%
分配利回り -1.5% 11.9% 7.4% -1.7% -1.5%
3年分の
分配利益額
-65,900円 321,375円 182,873円 -51,000円 -75,000円
分配金と収益
比率
- \100=\100
(100%)
\100=\100
(100%)
- -
100万で3年運用
※基準価額
増減考慮
1,718,957円 1,438,539円 3,195,061円 3,992,224円 1,790,573円
最終予想
利回り
19.7% 12.8% 47.2% 58.6% 21.4%
日本株型(国内株式型)投信の比較表(フィデリティ日本成長株 ファンド・野村 日本ブランド株レアル・野村 日本高配当株 通貨セレクト・JPMザ ジャパン・フィデリティ ジャパン オープン)

上図で「フィデリティ・ジャパン・オープン」を比較したが、基準価額は1年前の2012年3月の7,211円から、TOPIXと同程度の約20%の上昇を遂げている。数字自体は素晴らしいのだが、いかんせん為替益を上乗せしている野村日本高配当や、JASDAQ・マザーズに上場するベンチャー企業に投資して利益を上乗せしているJPモルガンの投信の上昇幅と比較すると物足りない数字だ。また、手数料・信託報酬は共に高めの設定で利益を削る要因となっており、分配金も出ていないため分配利回りではマイナスとなっている。しかし、基準価額の上昇があるため、最終予想利回りでは約20%となった。ただし、このパフォーマンスが今から2014年以降も継続できるかは大いに疑問だ。今からの購入となると、プラスで5-10%、マイナスなら20%は覚悟しないといけない場面に入っているだろう。

結論としては、トピックスの上昇幅から大きく利益を上乗せもしておらずオススメはしない。これならトピックスのETFを購入した方が手数料も信託報酬も削減できてオススメだ。また、現在からは下落場面も意識しなければならない状況にある中で、この投信は下落場面でもトピックスと同様に下落してしまっており、特に下落に対して防衛線を張っているとも考えられない。これからも株価は上昇し続けると読んでいても、指数に連動している以上は、やはり特にオススメはしない投信といえそうだ。