三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)/ 三菱UFJ投信

三菱UFJ投信/三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)
オススメ度:
1
運用会社:
三菱UFJ投信
商品名:
三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)
地域/決算:
欧州・豪州 / 年12回(毎月分配型)
対象資産:
不動産投信
基準価額:
2,649円(2012年1月10日付け)
手数料:
2.1%(申込手数料 ※SBI証券) 1.05%(信託報酬)

三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)は欧州が足を引っ張って・・・

この投信は、ヨーロッパとオーストラリアの不動産投信で運用している投信だ。欧州も含まれてはいるが、オーストラリアの比率が半数を占めているため、便宜上、オーストラリアのリートとして他社比較している。基準価額は、ヨーロッパについてはヨーロッパ・リート・インデックス、オーストラリアについてはA-REIT Indexと連動させており、各々の方面の市場全体の景気に左右される。他社との主な相違点は下記3点。

①オーストラリアだけではなく欧州も組み入れられている
②構成銘柄は他社のオーストラリアリートとほぼ同等の比率で構成
③想定利回りは比較的低く、5年後も赤字になる可能性がある(後述)

過去1年を振り返ると、分配金は毎月分配型(年12回)で近々は毎月10円を出している。ただし、2009年11月までは20円の分配金を出しており、今後も減額する可能性はある。

三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)の基準価額及び純資産の推移チャート

まず基準価額だが、他社よりも近年の下降が大きく、分配金再投資額が伸びているわけでもなく、非常に厳しい状況が続いている。このまま下降が続けば、2012年の後半には1,000円後半に行ってしまいそうな勢いだ。

純資産も漸減状態が続き、このままでは300億円も切ってしまいそうな勢いだ。もはや投資家が見放したと考えるべきか。。。

三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)の国別比率及び上位構成銘柄

この投信の上位の組み入れ銘柄は左図。ヨーロッパとオーストラリアは、ほぼ半々の比率。
オーストラリアを業種別に見ると、小売の店舗テナントの比率が高いが、これは他社と同様。ほとんど他社と大きな差異は無い。

組入比率が高い「STOCKLAND」は、豪州が拠点の企業でWESTFIELDなどと同様に世界有数の不動産を抱えている。特に退職後の生活を見据えたサービスアパートメントにも注力しており、シェアを伸ばしている。利益は2009年から年々6億ドルずつ増加しており、業績は上々といったところだ。

豪州・リート市場の各種指標

今後の見通しだが、まずオーストラリア単体で考えると、2011年12月に利下げがあり、さらにオフィス市場が好調のため、現在のリート指数は回復基調にある。このペースでいけば、半年後~1年後には850ポイント超まで伸びてくる可能性がある。小売売上高も2011年のクリスマス商戦は想定よりも不振に終わったようだが、堅調な動きを見せているため商業施設も伸びてくるかもしれない。

また、世界中と比較すると、オーストラリアはかなり安定した動きなのが分かる。年間のマイナス幅も小さく(米国は前年が悪すぎたためプラス)、底固くプラスに転じていくと予想される。投資環境は悪くない印象だ。

次に、基準価額、騰落率、手数料、信託報酬、想定利回り、100万円分を5年運用して解約した際の利益額も比較する。その計算式は下記だが、分配金は2012年現在の金額から変動しないと考える。
「分配金-手数料-信託報酬-信託財産留保額 = 利益額」※信託財産留保額は投信解約時に発生する解約金

最後に、基準価額の増減も加味して5年後に100万円の元がとれるか?を計算した。その場合、過去1年間の基準価額の騰落率が、今後の5年間も繰り返すと仮定し、分配金も現状維持だとした場合に、運用していた100万円が5年後に赤字か黒字かを検証した。
計算上での考え方は以下の通り(面倒な方は読み飛ばして頂いて構いません)
「過去1年間の基準価額の騰落率がマイナス5%で、現在の基準価額が10,000円とすると、1年後は9,500円(10,000×95%)、2年後は9,025円(9,500円×95%)、3年後は8,573円・・・・・と基準価額は減少すると仮定する。5年後の減少した基準価額×口数(=目減りした資産)に、5年分の分配金を足すと100万円を超えているか否か?」
上記を、他社のオーストラリアの比率が高いリート(純資産ランキングで上位4商品)と比較した。

商品名 三菱UFJ
オーストラリア
リート
三菱UFJ
欧豪リート
DIAM
アジア・オセアニア
リート
日興
上場インデックス
豪州リート
-
基準価額 3,107円 2,649円 9,407円 87,023円 -
騰落率 -3.4% -9.6% -10.9% -14.2% -
手数料 2.6% 2.1% 2.1% 1.0% -
信託報酬 1.05% 1.05% 1.65% 0.47% -
想定利回り 14.4% 3.5% 6.0% 5.0% -
信託財産
留保額
0.3% 0% 0.3% 0.3% -
5年分の
利益額
690,949円 153,001円 276,194円 239,289円 -
100万で
5年運用
※基準価額増減考慮
1,532,123円 756,730円 837,774円 701,568円 -
オーストラリア・リート型の投信の比較表(三菱UFJオーストラリアリート・三菱UFJ欧豪リート・DIAMアジアオセアニアリート・日興上場インデックス豪州リート)

上図の通り、「三菱UFJ 欧豪リートファンド(毎月決算型)」の想定利回りは低く、基準価額の騰落率で見てもマイナス幅は大きい。分配金が現状維持だとしても毎年9%ずつ減少すると想定すると、5年後には赤字になっている可能性がある。上図には無いが、基準価額を考慮しての予想利回りは-5.4%程度で、数字面では非常に厳しい。ただし、欧州・豪州のREIT指数と基準価額は連動するので、今後の市場動向によっては、上昇する可能性は否定できないが、それでも欧州の経済情勢に左右される以上、挽回は難しそうだ。

最後に結論だが、今からの購入を考えている人は少ないだろうが、今からの購入はオススメできない。減り続ける分配金、下降が止まりそうにない基準価額、想定利回り、想定の運用成果でも赤字になりそうな状況では、購入するのは控えた方が安全だろう。銘柄は決して悪くは無いのだが、欧州を抱えているため、現在の情勢では投資するのは考えものだ。

現在保有中の人は、いつ解約するのかが問題になるだろう。「分配金ー諸経費」で計算される利回りは3%だが、基準価額が過去1年でマイナス9%、過去2年ではマイナス20%という状況を考えると、保有する期間が長ければ長いほど損は膨らむと考えるべきかもしれない。次に投資する商品が見つかり次第、解約するのが妥当な決断といえるだろう。