終活の基礎知識やエンディングノートなど

終活でのパソコン・携帯電話・タブレットなどの整理方法とは?

終活を始めようかと考えた時に、まず思い浮かぶのが遺書やエンディングノートの作成だろう。それと同時に考えておきたいのが、パソコン・携帯電話(スマートフォン)・タブレットなどの家電・デジタル機器の整理についてだ。ともすればエンディングノート以上に情報が詰まっているが、どのような整理方法・注意点があるのだろうか?

まず整理する際のポイントだが、概ね「本体にあるデータの整理」「ネット上にあるデータの整理」「エンディングノートの作成」の3つを軸に考えるといいだろう。この3つをパソコン・携帯電話・タブレットで実施すればいいが、その際には現在使用している物だけではなく、機種変更前の携帯電話などにも実施する必要がある。旧機種までするのが面倒なら、これを機に旧機種は廃棄するのも手だ。

それでは1つ目の「本体にあるデータの整理」だが、遺族が故人のPC・スマホ・タブレット(以下、デジタル機器と呼ぶ)を操作する場面は、①葬儀・相続・解約等のために操作 ②遺族が引き続き通常使用 ③思い出に浸るが考えられる。どのケースで死後にデジタル機器を操作されるにせよ、第一段階では不要なデータ(見られたくないデータ・いかがわしいデータ等)を今すぐ削除するのが先決で、その後に各ケースに応じて対策をしておくことになる。

エンディングノートのパソコンとタブレットの項目

①の葬儀・相続のために操作されるのであれば、あらかじめPCにはフォルダ毎に葬儀・相続などのデータを分けておくといいだろう。エンディングノートにもデータの在り処やパスワードを記入し、ネット回線の業者名や会員サービスの名称も記入しておけばいい。これでネット回線等の解約もスムーズになる。

携帯電話の電話帳・メモリーは、エンディングノートに葬儀に呼ぶ人や訃報を知らせる人を記載しておけばいい。その他の人には連絡不要と書いておけば、遺族に無闇に連絡されることも防げる。気になるようであれば電話帳を選別して何人かを削除するのも手だが、代わりに紙に書くなどして保存していると逆に消去するのが難しくなるため考えものだ。

②遺族が引き続き通常使用と③思い出に浸るは、何かの拍子に見られたくないデータが出てきたり、PCが壊れて復旧する際の復元ポイントが自分の生前の時期となり、データが復活してしまう可能性が出てくる。前者はデータを今削除すれば回避できるが、後者は削除しても回避できない。

データを削除すれば復活するわけが無いと思うかもしれないが、グーグルで「パソコン データ 復旧(または復元)」と検索すれば、復元する方法や業者が山ほど出てくることに気づくだろう。極論すればパソコンを初期化してもデータ復元ができるため、物理的に復元できないようにするしかない。

データ復旧の検索結果

このケースを懸念するなら、PCを破壊するか買い換えるしかない。その際には新PCには旧PCのデータの一部しか引き継がず、その後に旧PCを廃棄するしかない。もちろん、新PCに見られたくないデータが再び入り込めば無意味になるため、買換え後には最新の注意が必要となる。

次に「ネット上にあるデータの整理」だが、有料のサポートサービス・セキュリティソフトは死後も料金が発生するため、エンディングノートに漏れなく記入しておく必要がある。さらに無料でもブログ・twitter・SNS等は書き手が不在となるため、死後に閉鎖するのか否かを指示しておく必要がある。

遺族が思い出を振り返るために残しておいてもいいが、これ以上は情報が追加されないのだから消去するのも良いだろう。消去するとなると写真が消えることに抵抗を覚えるかもしれないが、残したい写真はPCにダウンロードすればいい。あらかじめ生前にダウンロードしておいて、遺族には全て削除するようにノートに記入(写真はPCに保存済みと記載しつつ)すればいいだろう。

エンディングノートの各種ウェブサービスの項目

PCではなくスマホ・タブレットだと、最近では写真などが自動でクラウドにバックアップされる仕組みが多い。クラウド上のデータもデジタル機器本体にあるデータと同様に、不要なら今すぐ削除する必要がある。クラウドによるバックアップを止めて、PCと接続して自力でバックアップするのも良いだろう。クラウドのデータ容量を有料で拡張しているなら、容量を縮小して必要最低限だけクラウドに入れるというのも手だ。

最後に「エンディングノート作成」だが、ノートには各デジタル機器のIDからパスワードまで記入しておくのが賢明だ。見られたくないと思うかもしれないが、前述のデータ復元と同様に業者に依頼すれば、デジタル機器のパスワード解除などは造作も無い。そのため未記入にしても無駄な足掻きにしかならない。

それよりはノートに詳細に指示を書き込んだ方が、デジタル機器を無闇に探られる可能性を回避できると考えた方が建設的だ。残される妻が機械に疎いようなら、息子・娘に生前に話しておくか、信頼の置ける業者を探してノートに業者に依頼することを書いておけばいい。1人暮らしなら死後事認契約で弁護士等の代理人に処理を頼むという考え方もある。

以上が終活におけるデジタル機器の整理と注意点についてだが、その他に終活について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。インターネット・書籍等でも不足するようなら、終活セミナー等に参加して専門家や同じ境遇の人の話を聞いてみるのもいいだろう。