終活の基礎知識やエンディングノートなど

エンディングノートと遺言の違いとは?必要性はあるのか?

終活を始めようかと考えた時に、まず思い浮かぶのが遺書やエンディングノートの作成だろう。どちらも作成しても良いが、手間や加筆修正を考えれば1本化したい人もいるだろう。それでは両者の役割の違いは何で、どのような注意点があり、さらに本当に必要なのだろうか?

まずエンディングノートと遺言の大きな相違点として、法的拘束力があるか否かがある。遺言には法的拘束力があり、エンディングノートには無い。とはいえ、遺言は自筆証書遺言公正証書遺言秘密証書遺言があるが、そのうち自筆証書遺言は公証人のチェックを介さないため無効となる可能性があるため、公正証書遺言を作成することになる。

そのため確実に履行して欲しいなら遺言書を作成する必要があり、エンディングノートは不要ということになる。しかし、公正証書遺言は書式・形式は厳格になっているため遺族への感謝の思いを記入することが難しい。そこで登場するのが自由に記入できるエンディングノートということになる。

さらに遺言では死後の財産の処理について記入できるが、その理由までは記入できない。エンディングノートにも財産の処理について記入する項目があり、そこに理由を書いておけば遺族も相続分について納得する可能性が高い。単に死後の財産処理について指示するよりは、相続争い(争続)を回避できる一助となるということだ。そう考えると、エンディングノートと遺言書の両者は必要と言える。

エンディングノートの遺言・遺産分割の希望の項目

他方でエンディングノートだけ作成して、遺言書は作成しないというのも考え方によっては悪くはない選択肢となる。一般的には相続財産を巡る遺族のトラブルを避けるために遺言書が必要になるが、相続財産が大きくないのであれば家族に任せても何ら問題はない。それよりは死後の遺族の事務処理に係る手間を省いてあげられるエンディングノートの作成に注力する方が、遺族にとっては助かる可能性がある。特に保険会社・銀行口座や年金・税金の書類の在り処、さらに訃報を知らせる知人友人リスト、パソコンのパスワード等々を記入すれば死後の処理は相当に省ける。財産が少額でなくても生前に家族と話しておくという手もある。

ちなみに考え方次第では、どちらも作成しないというのも1つの手だ。死後の事など考えずにセカンドライフを楽しむという考え方だ。一見すると無責任に見えるが、遺族となる家族と完全に意思疎通ができていれば不可能ではない。自分の考え方が変わったり、認知症になる可能性を考慮すれば紙に残す方がベターだが、日々絶えず会話をしつつ死後の話もしていれば家族と考えは共有できているはずで自分の希望を叶えてくれる可能性が高い。とはいえ最低限、相続・死後の事務処理で必要となりそうな書類関係は、手間を省くため1つの箱に固めておいた方がいいかもしれない。

以上がエンディングノートと遺言の違いと必要性についてだが、その他に終活について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。インターネット・書籍等でも不足するようなら、終活セミナー等に参加して専門家や同じ境遇の人の話を聞いてみるのもいいだろう。