終活の基礎知識やエンディングノートなど

エンディングノートで献体・臓器提供を希望すると?

終活を始めようかと考えた時に、まず思い浮かぶのが遺書やエンディングノートの作成だろう。エンディングノートには様々な書式・項目があるが、その中で人によっては大きく悩む項目になるのが「献体・臓器提供」ではないだろうか?

まず両者は似ているようで大きく異なるため、各々の概要を抑えておきたい。献体は大学の医学部・歯学部などの教育目的として遺体を提供することで、遺体は学生が解剖実習をするのに用いられる。もちろん献体を希望したとしても、通夜・葬式を行うのは可能だ。ただ、火葬は実習が終わってからのため、遺骨になって遺族の元に戻るのは1~3年後になる点は忘れずにおきたい。

他方で臓器提供は、脳死・心停止状態になると移植のために手術が行われ、臓器は患者の元に運ばれ臓器移植によって患者を治療する。いわば個人としては死亡しても臓器は他人の体の中で生き続けることになる。臓器を摘出するといっても遺体は可能な限り綺麗なまま保たれ、通夜・葬儀も通常通りに行える。もちろん葬儀後には通常通り、火葬なり散骨なりで埋葬される。

それでは、献体か臓器提供を希望する場合には、どのような手続きが必要となるのだろうか。エンディングノートに希望する旨を記載するだけでは事足りず、その他に手続きが必要で、家族の了承も必要となる点に注意が必要だ。

エンディングノートの介護・終末期の項目例

献体の場合は、大学の医学部などの献体募集に登録するか日本篤志献体団体(にほんとくしけんたいだんたい)などに登録する必要がある。登録後に送られてくる申込書を記入して郵送すれば、会員証が送られてきて登録完了となる。自分で登録完了の作業をしても最終的には家族の同意が必要なため、この段階で必ず家族の同意を得ておきたい。

献体は生前に手術をしていても献体は可能で、仮に片方の肺の摘出・胃の全摘出などの手術をしていても献体は可能だ。しかし、事件性がある死亡で病理解剖・司法解剖となると献体はできない。さらに交通事故で内臓破裂した等の損傷が激しい遺体だと献体ができない点に一応は注意が必要だ。

次に臓器移植を希望する場合だが、臓器移植はスピードも重要となってくるため、エンディングノートだけではなく「臓器提供意思表示カード(ドナーカード)」も必要になる。ドナーカードは各種公共機関、銀行などでも入手できる。このカードを常時携帯してれば、家族の了承が得られればスピーディーに移植が開始される。

臓器提供の希望の有無と死亡判定ごとの提供できる臓器

ちなみに移植される臓器は脳死・心停止で異なるが、ドナーカードには提供したくない臓器を記載することが可能だ。心臓・肝臓は良いが眼球だけは・・・という臓器提供も可能なため、全ての臓器を提供するのに抵抗がある人も一部だけ臓器提供するという考え方をしてみてもいいのではないだろうか。また、本人が希望していなくても家族の了承が取れていれば移植されることがある。そちらを希望しない場合には、家族に厳に伝えておくといいだろう。

以上がエンディングノートと献体・臓器提供についてだが、その他に終活について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。インターネット・書籍等でも不足するようなら、終活セミナー等に参加して専門家や同じ境遇の人の話を聞いてみるのもいいだろう。