埋葬・墓(墓地)・仏壇の基礎知識や選び方・予算など

墓は誰が入るかによって種類が異なりスタイルも違う!?

自分自身が年齢を重ねてきたり、両親が死亡すると気になるのが墓・墓地についてだろう。墓地は経営・運営主体によって「公営墓地」「民営墓地」「寺院墓地」の3つに大別でき、墓地の状態・形などのスタイルによって屋外墓地・屋内墓地に分かれる。

さらに、墓そのものは誰が入るかによって種類が異なりスタイルも異なってくる。概ね「家墓」「個人墓」「夫婦墓」「両家墓」「合葬墓(共同墓)」の5つに分けられる。それぞれに特徴があるが、どのようなメリット・デメリットが潜んでいるのか?

まず「家墓」だが、墓石に○○家之墓と彫られている典型的な墓で、一家の遺骨を埋葬して子孫が代々受け継いでいくタイプの墓だ。○○家之墓ではなく南無阿弥陀仏・南無妙法蓮華経などと刻まれていることが多いが、最近の家墓は家族の記念碑としての意味合いもあるためか”愛”や”仁”といった好きな言葉を墓石に彫るケースも増えている。

最も典型的な墓ではあるが、その歴史は明治時代の民法の家制度に伴うものであるため意外と浅い。むしろ江戸前期までは散骨・土葬・野葬なども多かったことから考えれば、火葬が主流となり遺骨を残すようになった近現代から広がった墓ともいえる。

家墓の場合の墓石の文字例

次の「個人墓」は1人専用の墓で、かつては主流であった墓だが、前述の明治時代の家制度によって無くなりつつあったが、現在では個人志向(単身者・離婚者)の高まりによって復権しつつある墓のスタイルだ。個人墓だと供養する人がいないと思うかもしれないが、僧侶が定期的に供養してくれる永代供養墓であれば無縁墓になることはない。また、墓の継承者がいないことから、夫婦二人だけで入る「夫婦墓」がある。継承者である娘が嫁いでしまったため、実家の両親の墓として建立するといったケースもある。

夫婦墓は現代の事情を加味した墓といえるが、さらに進んだ「両家墓」という墓も存在する。両家墓は夫婦それぞれの両親や先祖を合葬する墓で、1人っ子同士が結婚した場合などに建立されることが多い。1人っ子同士の結婚だと通常は2つの家墓を維持するが、その負担を軽減できる目的が両家墓にはある。特に2人の出身地が離れている場合や、2人とも上京している(北海道出身と兵庫出身で結婚したが2人は東京在住)場合には、両家墓が検討されることが多い。

さらに合葬という側面を進めたのが「合葬墓(共同墓)」で、血族・姻族という括りの無い他人同士が1つの墓に入るタイプの墓だ。合葬墓も生涯独身の単身者・離婚者・子供がいない夫婦など、墓の継承者がいない人が入ることが多い。既に墓がある人でも今の墓の継承者がいないため、墓じまいをして合葬墓に入るといったケースも存在する。

ちなみに昨今話題になっている永代供養墓は、僧侶が永続的に供養してくれるが、上述の種類によって分かれる。個人墓・夫婦墓として永代供養してくれるものと、一定期間を経過すると合葬されるもの、さらに初めから合葬されるものがある。永代供養墓=合葬というわけではないため注意したい。

以上が誰が入るかによる墓の種類についてだが、その他に墓・墓地について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。ネット・書籍などで情報収集しても腑に落ちないなら、お墓のセミナーや見学会などに参加してみるのもいいだろう。