埋葬・墓(墓地)・仏壇の基礎知識や選び方・予算など

お墓を購入する際のポイント・注意点と費用・予算とは!?

自分自身が年齢を重ねてきたり、両親が死亡すると気になるのが墓・墓地についてだろう。一般的に「先祖代々の墓」と呼ばれる墓は、基本的に長男が引き継ぐため、それ以外の家族は新たに墓を購入する必要がある。もちろん、長男の了承があれば長男が引き継いだ墓に納骨することも可能だが、それはそれで気が引ける人(配偶者を含めて)もいるだろう。

それでは、お墓を新しく購入する際のポイントと注意点、さらに時期・費用(予算)を幾らほど見積もっておけばいいのだろうか?

まず抑えておきたいのは、お墓は土地(場所)・墓石で構成されている点だ。土地は所有権を取得するのではなく「永代使用権」を取得し、墓石は石材店から購入して加工・建立して初めて墓となる。永代使用権は永遠に墓地を使用する権利で、権利を取得すると永代使用承諾証(または使用許可証)が交付されるが、継承者に渡す際にも必要になる書類のため忘れない場所に保管しておく必要がある。また、承継できるといっても末代まで子々孫々が引き継げる場合と、3代まで等で限定される場合があるため注意が必要だ。

永代使用承諾証(または使用許可証)の例イメージ

それでは、いつまでに永代使用権・墓石を購入すればいいか?となるが、明確な決まりはないが一般的には四十九日までに納骨を行うため、その前までにお墓を準備・購入することになる。とはいえ、これは既に墓を保有している人の目安とも考えられ、これから購入する人は無視してもいいだろう。お墓を建てるには現地調査から加工工事を経て完成までは概ね2~3ヶ月が必要になる。そのため1周忌などを目安にしてもいいだろう。

ちなみに生存しているうちに永代使用権を購入して墓を建立する「生前墓」という考え方もある。これなら自分の好きな場所に好きなデザインの墓を建てられる。それも相続税対策にもなるため検討する余地はあるだろう。

次に予算・費用についてだが、お墓の購入には前述した永代使用権・墓石建立費以外に、年間管理費・お布施なども必要になってくる。永代使用料は安いが年間管理費が高いといったパターンも無くはないため注意したい。

お墓にかかる費用(永代使用料・墓石建立費・お布施・年間管理費)

具体的な予算の組み方だが、お墓の費用は概ね100~300万円が平均のため、それを目安に考えるといいだろう。下図は「いい墓ネット」の、永代使用料と墓石価格を合算したお墓の平均価格だが、地域間で格差であるため自分が居住する地域に寄せて予算を見込んでもいい。

後述するように永代使用料は立地・人気によって大きく左右されるため、必然的に大都市の価格は総じて高額となっている。特に東京都内だと他県の1.5~2倍近くになるため、それを踏まえておく必要がある。

お墓の平均予算(全国平均と東日本と西日本と各県)

ただ注意しておきたいのは、あくまで目安は目安であって、当然ながら平均価格よりも高くなることもある点だ。特に永代使用料は土地の立地・人気・寺院の格などにより千差万別だ。例えば同じ東京でも、大久保利通・吉田茂・志賀直哉といった著名人も眠る港区の青山霊園は、その立地もあり1平方メートルあたり約280万円と高額だ。その一方で、多磨霊園は1平方メートルあたり約45万円、八王子霊園は約18万円で青山霊園とは大きな開きがある。

ちなみに安い墓地なら即座に購入できると思うかもしれないが、多磨霊園も面積によっては倍率が約16倍、八王子霊園も倍率は約10倍と激戦だ。同じ霊園でも合葬埋蔵の墓であれば倍率は3~5倍に下がるものの1度の応募で購入できるとは限らない。生前墓を購入するにしても早めに動いた方が賢明だ。

また、予算については墓石によっても大きくブレる可能性を留意しておきたい。墓石は石質の希少性によって優劣があり、見た目のムラ(均質な柄かどうか)・国産か外国産かでも価格差がある。価格は石材店によるが、安いもので50万円程度から高いもので200万円以上のものまである。予算は墓地・墓石によって大きくぶれるため、こだわりがあるようなら余裕を持った予算を組んでおく必要がある。

最後に予算・費用について忘れずにおきたいのが、年間管理費の支払いについてだ。永代使用料・墓石建立費が1度きりなのに対して、年間管理費は毎年支払う必要がある。この年間管理費が支払われなくなると墓の継承者がいないとみなされる。その結果、一定期間を経て無縁墓となり、墓が整理され他の利用者に再利用されることになる。年間管理費の支払い・口座の管理は墓の維持には最重要といえる。

以上がお墓の購入と費用についてだが、その他に墓・墓地について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。ネット・書籍などで情報収集しても腑に落ちないなら、お墓のセミナーや見学会などに参加してみるのもいいだろう。