埋葬・墓(墓地)・仏壇の基礎知識や選び方・予算など

墓は墓石だけでは成立しないため構成・付属品を知る必要がある!?

墓地の種類・場所が決まると墓の建立となるが、墓は墓石を墓地に置けばいいというものではない。その他に墓として成立するための構成があり、そのための付属品が必要になる。さらに肝心の遺骨を置く納骨棺(通称:カロート)にも種類があるため、どのタイプにするかを決定する必要がある。

まず墓の構成だが、日本で最もオーソドックスで一般的な墓である「和型三段墓」だと、墓石と納骨棺の他に、花立・水鉢・香炉(線香立て)・拝石・外柵・塔婆立が最低でも必要になる。その中でも外柵は宗教的に「浄土と俗世間との境」という意味を持ち、墓地全体を囲いこむこともあり墓石代よりも高額になることもある。

外柵にも様々な種類があり、かつ価格も幅があるため予算を鑑みながら決定する必要がある。他方で芝生墓地などで洋型墓が指定されているなら、逆に外柵が不要となるため費用も浮き悩むこともない。

墓の外柵のバリエーション

そして肝心の納骨棺(カロート)だが、墓地によってはカロートが既に設置されていたり、指定のカロートのみに限定されていることがある。民営墓地で石材店が指定されていれば石材店が百も承知だろうが、指定石材店ではないなら何れのカロートが使用できるかは要確認事項となる。

カロートのタイプは、遺骨を地上に置くか地下を掘ったところに置くかで分かれる。さらに遺骨を入れた骨壷ごと納めるか、遺骨を骨壷から出して布袋(お骨経袋)に入れ直して納めるか、骨壷から取り出した遺骨を土に置いて納めるパターンがある。どの方式かは地方によってバラつきがあるため、その土地に合った方法を選択すればいい。

例えば関西だと布袋のパターンが多く、関東は骨壷そのままのパターン、九州だと喉仏の骨だけ骨壷で残りは土にするといったパターンがある。土地の風習次第だが将来的な墓の移動(改葬)を考えれば、骨壷パターンの方が移動もしやすく誰の骨か分かりやすいというメリットがある。

墓の構成

次に墓の付属品についてだが、 墓地のスペースや予算に余裕があれば、墓誌・手水鉢・名刺受・物置台・灯篭・化粧砂利を付けてもいいだろう。特に化粧砂利は綺麗に敷き詰めて樹木も植えられるため、墓としての雰囲気を良くしてくれる。ただ、砂利の下が土であれば雑草も生え、ごみが砂利に挟まる等々の掃除も必要になる点は忘れずにおきたい。

また、墓誌は戒名・死亡した年月日・年齢・俗名などが刻んで故人が誰かを明らかにする役目がある。墓誌は関西では法名碑(芳名碑)と呼ばれるなど、祭具・付属品によっては名称が地域によって異なる。そのため、自分が考えていた祭具・付属品と石材店で誤解・誤発注が無いように一応注意が必要だ。

ちなみに塔婆立は一般的には必要としたが、宗派が浄土宗ではなく浄土真宗であれば不要となる。ただ、塔婆立は元来は卒塔婆(そとうば)と呼ばれ、その語源は古代インドのストゥーパで歴史は古い。その意味合いも、死者の供養のために板に梵字・経文などを書くと考えられている。宗派によっては省略可だが、安易に省略しない方が賢明だ。

以上が墓の構成・付属品についてだが、その他に墓・墓地について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。ネット・書籍などで情報収集しても腑に落ちないなら、お墓のセミナーや見学会などに参加してみるのもいいだろう。