埋葬・墓(墓地)・仏壇の基礎知識や選び方・予算など

公営・民営・寺院墓地の特徴とメリット・デメリットまとめ!

自分自身が年齢を重ねてきたり、両親が死亡すると気になるのが墓・墓地についてだろう。どのような墓を建てるにせよ、墓地が必要となるが、墓地は経営主体・運営主体によって「公営墓地」「民営墓地」「寺院墓地」の3つに大別できる。それでは各々に如何なる特徴がありメリット・デメリットがあるのか?

まず公営墓地は、各自治体が都道府県・市区町村などの自治体が経営・運営している墓地だ。そのメリットは「取得費用が低額」と「墓地の閉鎖のリスクが低い」「宗教・宗派は不問」「石材店の選択の自由」が考えられる。その中でも「取得費用が低額」がクローズアップされがちだが、実際には墓地の立地によっては青山霊園のように数百万円となることもあるため、一概にメリットとは言い切れない面もある。

一方のデメリットには、「抽選の競争倍率の高さ」「抽選の参加条件が厳しい」が挙げられる。墓地によっては既に何年も募集すらしていない墓地もあり、自分が生前のうちに墓地を購入できない可能性がある。また、自分が住んでいる地域の公営墓地にしか応募できないことが多いため、その公営墓地が自分の希望とは異なり気に入らないということもあるだろう。

平成26年の都営墓地の抽選の状況と倍率

次に民営墓地だが、こちらは公益法人・宗教法人か、宗教法人から名義借りした民間企業(墓地開発会社・不動産会社)が経営・運営している墓地だ。そのメリットは「設備と景色の充実」「宗教・宗派は不問」「自由度が高いデザインが可」が挙げられる。その中でも「設備・景色の充実」は、民間会社が丘陵地を開発したり、有名な建築家に依頼して墓地全体をデザインして造成するだけに目を見張るものがある。

一方のデメリットには「取得費用が高額」「運営会社の破綻による墓地閉鎖のリスク」「指定石材店制度」が挙げられる。その中でも最大のネックとなるのは、墓地閉鎖のリスクだ。運営主体が変更されるだけでも、年間管理費の値上げがある可能性が高いため取得費用に加えて経済的な負担となる。

また、かつて「噂の東京マガジン」というTV番組で取り上げられたように、購入者が永代使用権を購入した会社は何の権利も無い会社で、土地管理者から永代使用権の無効が購入者に告げられるといった事態もあり得る。墓地閉鎖ではなくとも企業間のイザコザに巻き込まれるということもあるため、十分に留意して購入先を精査するなどの対処が民営墓地の購入には必要になる。

最後に寺院墓地だが、宗教法人である寺院が運営・管理している墓地だ。破綻(廃寺)の可能性はあるが、檀家が相当数いる寺院であれば可能性は低い。メリットには「法要の手配・寺院の本堂を利用可」「常日頃からの手厚い供養」「住職・僧侶との関係性」が挙げられる。その中でも法要がスムーズで、今後の仏事を任せられるのは墓地そのものメリットではなにが見過ごせないポイントだろう。

一方のデメリットには、「檀家になる必要がある」「取得費用は高め」「区画が狭い」「宗派を改宗する可能性」が挙げられる。特に費用面では新たに檀家になるには入壇料・檀家志納金を納めて、年1回は護持会費・掃除料を納める必要がある。そもそもの永代使用料が公営墓地よりも高いため費用面での負担は民営よりも大きくなる可能性もある。

また、あくまで寺院が古くから保有している土地の墓地のため、区画が価格に対して高めといったこともいえなくもない。民営墓地のように元から広い土地を開発したわけでもなく、新たに開発して土地を広げることもできないため、止むを得ないことではあるが。

公営墓地・民営墓地・寺院墓地の各々のメリットとデメリット

このように3つの墓地で各々に特徴があり、メリット・デメリットがある。まったくのゼロから検討している人は、何を重視するかで何れの墓地にするかを決めるといいだろう。まず間違いなく費用・予算重視であれば公営墓地であろうし、景色・景観・設備といった墓よりも参拝者を重視するなら民営墓地であろうし、信仰心が強いなら寺院墓地が最有力となるだろう。重視するポイントに優先順位を付けるだけでも、どの墓地にするかは少しは容易になるはずだ。

以上が公営墓地・民営墓地・寺院墓地のまとめだが、その他に墓・墓地について不明点・疑問点が出てくることもあるだろう。ネット・書籍などで情報収集しても腑に落ちないなら、お墓のセミナーや見学会などに参加してみるのもいいだろう。