損害保険 解説・用語集

地震保険の仕組みとは?

地震保険は「地震保険のポイント」「地震保険の保険料」で記述したように、地震保険の保険料は保険会社によって差は無く、日本地震再保険会社に保険料がプールされる仕組みになっている。また、保険料には保険会社の利益が上乗せされておらず(ノーロス・ノープロット)、保険料は将来の保険金支払いに備えて積み立てられることになっている。

地震保険料の再保険の仕組み

流れとしては、まず契約者が支払った地震保険料は、一旦は保険会社に集約される。それを再保険という形で保険会社各社が出資する日本地震保険再保険会社に譲渡される。日本自身再保険会社は、集めた資金の20%は損保各社にシェアに応じて再々保険し、30%は自社で地震の備えて保有される。そして、残りの50%は政府の地震再保険特別会計として蓄えられる。いざ地震が起きれば、民間からだけでなく政府も補償する。ただし、それも無制限というわけではなく、1回の地震につき約6兆円までとなっている。それもあり、地震保険の保険金は建物が5,000万円、家財で1,000万円までとなっている。

このように、地震保険は公共性が他の保険よりも明らかに高い。これは地震による損害が、他の保険が想定している損害よりも遙かに大きいためだ。国が保険を保証している分だけ信頼性は高いともいえるが、東日本大震災でも分かる通り、想定外の大地震となれば国(国会議員を含めた公務員)でも、適宜適正な行動がとれるかといえば難しい。全てタラレバ、結果論でしかないが。。。地震保険に依存し過ぎず、自分でも地震に備えた蓄えを考えておかなければ万全とは言い難いだろう。