朝日火災海上 ASAP6(長期個人用自動車保険)/ 自動車保険の保険料・補償内容・サービスを評価 レビュー

朝日火災海上保険
オススメ度:
3
保険会社:
朝日火災海上保険
名称:
ASAP6(長期個人用自動車保険)
免許割引:
ゴールド免許で割引
走行距離:
割引なし
オリコン:
対象外 / 17社中
特徴:
補償・サービスで安心!朝日火災のASAPは安心をご提供します

朝日火災海上 ASAP6は事故で保険料が上がらない画期的な保険!

※この保険は新規募集を停止しています。朝日火災海上は楽天に買収され楽天損保になりました。楽天損保はドライブアシストという自動車保険を販売しています。
朝日火災海上保険は中堅の損害保険会社で、野村證券・野村不動産などを抱える野村ホールディングスの傘下となっている。以下、同社の自動車保険の概要を記載し他社と比較する。

まず抑えておきたいのが、朝日火災には2つの自動車保険がある点だ。1つは従来までの個人用自動車保険ASAPで、こちらは他社と似たような自動車保険だ。もう1つが2016年4月に登場した長期個人用自動車保険ASAP6(アサップ・シックス)で、こちらは他社の自動車保険とは大きく異なる。ASAP6は6年契約の長期契約で、1度だけなら事故を起こしても保険料が上がらないのが大きな特徴だ。このASAP6によって、朝日火災の自動車保険は前年比で10倍の増収になるなど爆発的な人気を集めている。

朝日火災海上の自動車保険料・ロードサービスなどのサービス

6年以上の長期契約をすれば、その間の事故が1回だけなら保険料が上昇しない。これにより確かに保険料の上昇を気にして、軽微な事故で保険を利用するか躊躇することは無くなるだろう。事故を起こしてもメリットしかないように思えるが、注意点としては継続時の等級にある。

例えば、15等級の人が6年契約の5年目に3等級ダウンの事故を起こした場合、本来なら15→12→13となり継続時は13等級の保険料になる。このASAP6も事故で保険料こそ上昇しないが、継続時には本来の等級が適用される仕組みは同じだ。そのため事故を起こせば継続時の保険料は6年前より上昇する。とはいえ3年目以前の事故であれば3等級ダウンが3年で改善されるため、継続時にも同じ等級にはなり、ほぼ保険料は同額になる。

また、保険料が1年契約を継続し続けるより安い点もウリにしているが、後述の図から分かるように、6年契約でも保険料は他社より高い。そのため最も大きいのは事故を起こしても保険料が上がらない点といえる。これを踏まえれば5年契約も可能だが、その意味は乏しいといえる。

下図では各社の自動車保険を、対人賠償・対物賠償・人身傷害・バッテリー上がり・レッカー移動の距離等の補償内容と保険料で比較した。顧客満足度ではオリコンの自動車保険総合ランキング、国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度、参考までに苦情数で比較した。保険料は21~60歳でプリウスで、自動車輸送統計調査を元に年間平均走行距離を9,000キロでシミュレーション比較した。21歳のみブルー免許で他はゴールド免許とし、保険料を節約するため車両保険搭乗者保険は無しとした。

名称 ソニー損保
Type S
アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
ネット専用
イーデザイン
損保
SBI損保 東京海上
トータルA
大同火災
DAY-Go
朝日火災
ASAP
対人賠償
対物賠償 減額可 減額可 減額可
人身傷害 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外 車内or車外
バッテリー
上がり

期間中1回

期間中1回

期間中1回

期間中1回

期間中1回
レッカー
距離

50km

35km

50km

100km

60km

50km

100km

20万円
ゴールド
免許割引
走行距離 - - -
オリコン 1位 6位 7位 2位 4位 12位 8位 対象外 15位以下
JDパワー 3位 8位 9位 1位 5位 11位 2位 対象外 対象外
苦情数 5,497件 2,258件 735件 1,486件 2,264件 3,160件 11,781件 102件 570件
21歳 \76,820 \65,710 \55,900 \65,500 \74,840 \54,250 \81,450 \80,410
30歳 \36,460 \26,790 \28,760 \17,600 \31,910 \24,070 \47,730 \41,510
40歳 \36,330 \26,070 \25,840 \19,960 \32,380 \24,340 \43,690 \37,830
50歳 \36,380 \27,880 \25,120 \19,900 \34,240 \23,730 \44,660 \37,740
60歳 \37,380 \29,750 \28,290 \20,650 \34,240 \26,650 \48,010 \40,250
自動車保険の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・セゾンおとなの自動車保険・SBI損保・東京海上・大同火災・朝日火災)

上図で1番右の朝日火災海上だが、補償の内容・ロードサービスには他社よりも取り立てて良いものはない。むしろバッテリー上がりのジャンピングとパンク時のタイヤ交換が、保険期間中1回に限定されている点に注意が必要だ。他社にもジャンピングは1回というのは多いが、タイヤ交換までというのは珍しい。ロードサービスの内容では他社に1枚落ちる。また、オリコンの総合満足度調査では15位以下、JDパワーの事故対応満足度では対象外となっている。一応、オリコンの代理店型自動車保険では4位のため、相当に悪いということは無いだろう。

保険料は他社と比較すると、ネット型自動車保険よりは明らかに高額だ。同じ代理店型の東京海上よりは安いとはいえ、差額が大き過ぎるため保険料を最重要視する人には厳しい。やはり焦点は事故後の保険料が上昇しない点といえるだろう。

結論としては、過去に事故にあったことがある人や、軽微な事故で保険を利用するか躊躇った経験がある人には良い保険だ。事故に2度あうという可能性は低い(自動車事故にあう確率を参照)かもしれないが、それでも保険料で苦い経験をせずに済む可能性があるためだ。継続時の保険料が注意点だが、それなら等級が上がるまでは他社の保険料が安い自動車保険に逃げておくという手もある。その一方で、保険料を最重視するならチューリッヒあたり、事故対応を重視するなら東京海上・ソニー損保あたりを検討するのが妥当だろう。