三井住友海上 GKクルマの保険+自転車向け特約/ 保険料・補償・評判を評価

三井住友海上
オススメ度:
2
保険会社:
三井住友海上
名称:
GKクルマの保険+自転車向け特約
個人賠償:
無制限
示談交渉:
あり
満足度:
12位 / 19社中
特徴:
お客さまにぴったりの補償とサービスでカーライフを守ります

三井住友海上 GKクルマの保険でも自転車事故に備えられるが?

三井住友海上は3メガ損保の一角で、GK(ゴールキーパー)という冠名で自動車保険を含む保険を販売している。今回は同社のGKクルマの自動車保険にある自転車向け特約の補償内容を公式HP等を元に解説する。メリット・デメリットを明らかにした後、他社の自転車特約を付加した自動車保険と保険料・評判等を比較する。

まず自転車事故に備えるには、人身傷害保険を車内だけではなく車外でのケガでも補償されるようにする必要がある。三井住友海上の場合は他社と異なり、そのままだと契約車両に搭乗中のケガのみが補償対象となるため、交通乗用具特約を付帯させる必要がある。この特約を付帯させれば家族を含めて自転車事故も補償対象となる。その他に「自転車賠償特約or日常生活賠償特約」と「弁護士特約」を検討する必要がある。

三井住友海上 GKクルマの保険の自転車向け特約(日常生活賠償など)の概要・補償内容・保険金額・保険料など

自転車賠償特約は、自転車事故で加害者となって数千万円の賠償金を支払う責任ができた時に利用できる。その一方で日常生活賠償特約は、自転車事故を含む日常生活で損害賠償の責任を負わされた時に利用できる。自転車事故の他に、子供が友達をケガさせた(失明させた等)でも賠償金が数千万円になることがある。こういった場合にも利用できるのが大きいため、子供やペットがいるなら日常生活賠償特約の方が安心感がある。他社の自動車保険だと、どちらかしか用意されていないことが多いため、選択肢があるのはメリットといえる。

弁護士特約も同様に自転車のみ・自動車と自転車・日常生活全般に分かれる。こちらも自転車事故だけが気がかりなら自動車と自転車だけが補償対象とすれば良いが、子供やペットがいるなら日常生活全般にした方が良いだろう。もちろん日常生活賠償補償には三井住友海上の示談交渉サービスが付帯しているが、裁判までもつれ込む可能性も考えると弁護士特約はあるに越したことはない。他社の自動車保険だと弁護士特約は自動車事故(自転車と自動車含む)だけにしか使えないこともあるためメリットといえそうだ。

次に下図では各社の自動車保険に自転車事故向けの特約を付帯した場合の、補償内容・保険金額・入院一時金・入院日額・個人賠償補償の上限額等を比較した。評判が良いか悪いかは約4000人を調査対象にしたオリコンの自動車保険満足度調査、事故対応については国際的な調査機関のJDパワーの事故対応満足度を参考にした。保険料はブルー免許の21歳からゴールド免許の30歳・40歳・50歳・60歳まで、年間走行距離9000キロ以下(国交省の自動車輸送統計調査の平均値)・日常レジャー使用・新規6等級・東京在住・ホンダのNBOXというシミュレーションで比較した。

名称 ソニー損保 アクサ
ダイレクト
三井
ダイレクト
チューリッヒ
ネット専用
イーデザイン
損保
セゾン
おとなの
自動車保険
SBI損保 東京海上 三井住友
特約 個人賠償
おりても
アクサ安心 自転車賠償
ファミリー傷害
個人賠償 入院諸費用
個人賠償
個人賠償
自転車傷害
自転車補償 サイクル 交通用具
日常賠償
死亡保険金 500万 500万~
※搭乗者
3,000万~
※人身傷害
3000万~
※人身傷害
3,000万~
※人身傷害
500万 1,000万 300万 4~100%
入院一時金 - - - - - 10万 5万 1~100万 1万・10万
入院日額 5,000円※ 6,000円 5,000円 ケガ次第 ケガ次第 5,000円 - - ~2万円
手術給付金 5~20万 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 ケガ次第 - - - -
個人賠償 3億 3000万 無制限 3000万~ 1億円 無制限 1億 1億 無制限
弁護士 日常事故
含む
日常事故
含む
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
自動車関連
のみ
日常事故
含む
オリコン 1位 6位 13位 4位 8位 5位 14位 3位 12位
JDパワー 1位 9位 11位 10位 2位 5位 12位 4位 6位
21歳 \90,640 \74,290 \63,830 \68,650 \105,960 \98,670 \61,550 \72,660 \98,530
30歳 \52,410 \31,540 \27,440 \23,950 \36,730 \38,850 \37,250 \52,540 \66,870
40歳 \51,640 \31,830 \25,470 \24,750 \37,290 \34,850 \35,900 \46,150 \65,050
50歳 \51,690 \33,190 \24,250 \24,770 \38,990 \36,300 \35,180 \45,750 \64,530
60歳 \53,310 \33,600 \28,420 \25,380 \38,990 \37,830 \37,320 \48,020 \66,280
自動車保険に自転車特約の比較表(ソニー損保・アクサ・三井ダイレクト・チューリッヒ・イーデザイン損保・セゾンおとなの自動車保険・SBI損保・東京海上・三井住友海上)

上図で1番右の三井住友海上だが、交通乗用具事故特約と日常生活賠償特約を付帯した場合で他社と比較している。補償内容はあくまで人身傷害での補償でしかなく、入院日額も最高2万円というだけで基本は実損補償でケガ次第で保険金は変動する。個人賠償責任の上限額は無制限だが、今のところ自転車事故だと9000万円台が最高のため大して意味はない。ただ、日常生活全般での賠償となると億単位もありえるため意味はある。

オリコンの顧客満足度ランキングでは19社中12位と評判は悪い方だが、JDパワーの事故対応満足度調査では12社中6位のため悪くはない。オリコンからした評判は数年前から変わらずだが、事故対応満足度は8位から6位に地味に順位を上げている。保険料を他社と比較すると高額で、保険料面でのメリットは無い。そもそも自動車保険単体でも他社より高額なため仕方がないのかもしれない。

以上のことから総合評価としては、良い面も散見されるがイマイチな保険と言わざるを得ない。やはり保険料の高さが最大のデメリットで、そのわりに満足度も決して高くはないのが痛い。子供のことを考えると検討する余地は無くはないが、弁護士特約を日常生活まで使える自動車保険は他社にもあり、他社の自動車保険でも個人賠償責任補償なら子供が加害者となった場合はカバーできる。既に契約中で自転車事故に備えるべく契約変更したいだけなら、保険料で納得できるなら問題はない。しかし、今から新規で契約するなら他社の自動車保険も検討した方が賢明だろう。